ご相談者様の状況

- 相談者:40代女性
- 主な争点:不貞慰謝料・婚姻関係の破綻・慰謝料額
相談内容
Aさんは、既婚男性Bさんと不貞行為を行ってしまいました。ただし、Bさんからは、妻との夫婦関係は以前から破綻しており、いずれ離婚する予定であると聞いていました。
Aさんのもとには、Bさんの妻の代理人弁護士から、長期間の婚姻生活を不貞行為によって破綻させたとして、慰謝料を請求する通知が届きました。
Aさんは、Bさん夫婦の婚姻関係がすでに破綻していたことを主張できるのか、今後どのように対応すべきかを確認するため、弊所へ相談されました。
※本記事に記載している「相談時にお伝えした内容」は、ご相談時に確認できた事情や資料を前提とするものであり、当事務所が本記事をご覧の方の個別の事案について法的な見解を示すものではありません。 事情によって判断や結論が異なる場合がありますので、具体的な事案については弁護士へご相談ください。
相談時にお伝えした内容
1 不貞行為を前提に、責任の有無と慰謝料額を分けて検討すること
Aさんから確認した事情では、Bさんが既婚者であることを知ったうえで不貞関係を持っていたため、相手方に対する慰謝料の支払義務が認められる可能性があることを説明しました。
もっとも、請求された請求額がそのまま認められるとは限りません。 慰謝料額は、Bさん夫婦の婚姻期間、子どもの有無、不貞関係の期間や回数、不貞発覚後の経緯、夫婦の別居・離婚の有無など、個別の事情を踏まえて判断されることをお伝えしました。
2 婚姻関係がすでに破綻していたとの主張には裏付けが必要であること
不貞関係が始まる前にBさん夫婦の婚姻関係がすでに破綻していた場合には、慰謝料請求が認められない可能性があります。 ただし、交際相手から「夫婦関係は破綻している」「いずれ離婚する」と聞いていただけで、当然に婚姻関係の破綻が認められるわけではありません。
本件では、不貞関係の開始時点でBさん夫婦が同居しており、未成年の子どももいました。Aさんが把握していた夫婦関係の状況等を客観的な資料によってどこまで裏付けられるかを検討する必要があると説明しました。
3 交際相手に対する求償についても検討すること
不貞行為は、AさんとBさんの双方が関与する行為であるため、Aさんが相手方に慰謝料を支払った場合には、負担割合に応じてBさんへ求償できる可能性があります。
もっとも、求償権を行使するか、相手方との解決の中で求償権を放棄するかによって、慰謝料の支払額やBさんとの関係にも影響が生じます。 そのため、単に権利を残すかどうかだけでなく、相手方との早期解決の可能性やBさんとの今後の関係も踏まえて判断する必要があると説明しました。
4 減額できる金額だけでなく、弁護士費用も含めて依頼を検討すること
本件では、不貞行為を認めて減額を求める場合、請求額から減額できる可能性がある一方、大幅な減額が難しい可能性もありました。
そのため、弁護士へ依頼するかどうかは、見込まれる慰謝料額だけでなく、着手金や報酬金を含めた費用の総額、訴訟対応を任せることによる負担の軽減なども踏まえて検討する必要があることをお伝えしました。
担当弁護士の所感
不貞慰謝料の請求を受けた場合、交際相手から夫婦関係が破綻していると聞いていても、その説明だけで慰謝料責任を免れられるとは限りません。 交際開始時の同居状況、夫婦間の交流、離婚に向けた具体的な行動など、客観的な事情を確認することが必要です。
内容証明や訴状が届いた場合には、回答期限を放置せず、把握している事実と資料を整理したうえで、早めに弁護士へ相談することをお勧めします。










