解決事例

事例29 依頼者との協力の結果、スムーズに破産手続開始決定及び免責許可決定が得られたケース

ご相談者様の状況・ご相談内容

男性

  • 依頼者: Aさん
  • 関係者: Bさん(Aさんの妻)
  • 関係者: Cさん(Aさんの娘)

事案

Aさんは日本に移住した外国人です。 愛知県に住み、真面目に働いていましたが、日本語がわからず、知らず知らずのうちに滞納税金がかさみ、 延滞税を含むと膨大な額に膨れ上がっていました。
滞納税金を支払うために不足した生活費を補うため、クレジットカードを使用していましたが、 そちらもリボ払いで契約してしまっていたため、債務が膨れ上がりました。
日本語のわかるCさんが貸金業者と弁済額の交渉をしましたが、金利だけを支払っている状態になってしまいました。 債務が減らないことを知ったAさんは、破産手続をするために弊所へご相談にいらっしゃいました。

解決内容

破産手続開始申立てにおいては、破産申立人の財務状況を把握するための資料(通帳のコピー、保険証券など)を集め、 債務増加の経緯を明らかにする必要があります。Aさんご一家はこの資料をしっかりと集めてくださいました。

債務増加の経緯は、いつ、どのような理由で、どの債権者からいくら借りた、どのような手段で返済していたか、 月々の返済額はいくらだったか、返済の見込みがあったか等、詳しく明らかにする必要があります。
しかし、Aさんは、そもそもどのカードで何の借り入れをしたのかを覚えていないようでした。 弊所は債権者が開示した取引履歴や債権届出書をもとに、いつどの債権者からの借入があるかを一覧にしました。 どのような契約で借り入れをしていたのかがわからないときは、債権者に電話をかけて尋ねました。
その結果、作成した一覧と、Aさん本人に聞いた出来事と照らし合わせ、債務増加の経緯を作成しました。

その結果、破産開始手続の申立後、ほとんど期間をおかずに開始決定がでました。その後、順調に免責許可決定が出て、確定しました。

担当弁護士の所感

Aさん本人は海外から日本へ移住してこられ、日本語を話せないことから、裁判所へ報告する債務増加の経緯等を整理することが困難な状況でした。

そこで、日本語を話せるCさんに同席いただき、通訳をお願いしつつ、Bさんには支出の経緯をご確認いただく等、 家族の皆様にご協力いただいたことにより、スムーズな破産申立てにつなげることができました。

債務整理のご相談には「家族にばれたくない」という意向をお持ちの方も多いのですが、 家族の協力を得ることができれば準備がスムーズになりますから、家族に打ち明けるかどうかは、よく検討された方が良いでしょう。

解決期間

受任から破産手続開始申立まで約6か月、免責許可決定の確定まで約9か月

   
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