解決事例

事例24 財産調査で被相続人名義の口座を複数発見できた事案

ご相談者様の状況

女性アバター

  • Aさん(依頼者)
  • 職業: 会社員
  • 被相続人: Aさんの父親
  • 依頼内容: 被相続人の相続財産の調査

事案

Aさんは、父親と長い間疎遠でした。Aさんが死亡したことを知り、相続手続きをすることになりましたが、生前、Aさんが持っていた銀行口座がわからず、相続財産の調査を依頼したいという内容で弊所へご相談いただきました。

弁護士の対応

被相続人の自宅を捜索し、Aさん名義の口座の手がかりがないかを探しました。通帳を何通か発見できたので、取引履歴を取得しましたが、直近で動きのあるものは発見できませんでした。

次に、Aさんの住所地の変遷を調査し、各住所の周辺にどのような銀行があるのかをピックアップしました。約20行の銀行が存在していたため、すべての銀行に対し、被相続人の口座の有無と存在する場合には、取引履歴を開示して欲しい旨の連絡をしたところ、複数の口座を発見することができました。しかし、取引履歴を精査すると、受給しているはずの年金が入金されている履歴がどこにもないため、おそらく、他にも口座があるのではないかと考え、調査を継続することにしました。

年金事務所へ照会し、年金の受給記録を確認したところ、年金を受給していたこと及び年金受給の申請時に記載したと思われる住所地がわかりました。そこで、当該住所地の周辺の銀行について、照会する範囲を広げて調査したところ、年金を受給していた口座を発見することができました。

解決内容

Aさんが把握していなかった被相続人名義の口座を複数発見できた

担当弁護士の所感

財産調査を行う際、日本全国の金融機関に対し、一斉に口座の有無を照会することはできないため、どの銀行を調査するのかが重要となります。被相続人の生前の生活範囲を調べることで、ある程度の調査範囲を絞ることができます。また、発見した口座の取引履歴を確認することで、必ずあるはずの入出金(光熱費の引き落し、家賃の支払い、カードの引き落し、年金の入金、給与の入金等々)がない場合には、他にも口座がある可能性が高いと言えます。

本件のポイント

必ずあるはずの入出金が口座の取引履歴に載っているか、様々な手掛かりから、被相続人の口座の有無を調査するべき。

   
↑ページトップへ