解決事例

事例5 工事中の事故で足に後遺障害を負った労災事案

ご相談者様の状況

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  • Aさん(依頼者)
  • 職業: 会社員

事案

相談者は40代の男性建設作業員で、建設工事中に発生した事故に巻き込まれ、足に重度の障害を負いました。労災保険の認定は受けていたものの、「元請会社に対して慰謝料請求はできないのか?」という点で当事務所にご相談いただきました。

弁護士の対応

受任後、まずは相談者と元請会社の間に指揮命令関係があったのかを中心に調査を進めました。事故現場を直接視察し、当日の作業体制や安全管理状況を確認しました。また、雇用関係の契約書類や現場での作業指示系統の実態を把握しました。

情報公開請求による客観資料の収集

本件工事は県発注の公共工事であったため、当事務所では県に対して情報公開請求を実施した結果、元請会社が県に提出していた事故報告書、作業計画書、安全管理体制に関する資料を入手しました。

この資料により、事故当時、現場を実際に監督していたのは元請会社の職員であり、作業工程の全体的な指揮・管理も元請会社が担っていたことが判明しました。

当該調査の結果を元に、元請会社に対して慰謝料請求を行った結果、後遺障害等級と比較して相当な額の慰謝料の支払いを受けることができました。

解決内容

元請会社に対して慰謝料請求し、後遺障害等級と比較して相当な額の慰謝料の支払いを受けることができました。

担当弁護士の所感

「労災保険が下りたから終わり」と思われがちですが、事故の背景に第三者の過失や管理責任がある場合は、別途慰謝料などの損害賠償を請求できる可能性があります。 本件のように、直接の雇用関係がない元請会社に対してでも、実質的な指揮命令・監督責任が認められる場合には、慰謝料等の請求が認められる可能性があります。

本件のポイント

・事故現場を視察して、現場の指揮系統を直接確認したこと

・情報公開請求により、元請会社が事故現場の監督責任を担っていた客観資料を迅速に取得したこと

・元請会社が安全配慮義務違反に該当する状況を的確に立証したこと

   
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