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事例50 離婚を拒む妻を説得し、調停離婚が成立したケース

ご相談者様の状況

男性

  • 依頼者:Aさん(60代男性)
  • 関係者:Bさん(妻、60代)

事案

Aさんは20年前に結婚相談所を介してBさんに出会い、婚姻しました。

婚姻してから分かったことですが、Bさんはお金にだらしない性格で、いわゆるヤミ金を含む複数の業者から借金をしていました。

Aさんも初めのうちは、夫婦だからと、Bさんの借金の返済に協力していたのですが、その後もBさんは浪費を続け、まともに働こうとしません。AさんはBさんとの夫婦関係を維持することが苦しくなり、定年後再雇用のタイミングで離婚を決意し、弊所へ相談にいらっしゃいました。

解決内容

Aさんから依頼を受けた担当弁護士は、Bさんに対して離婚を申し入れる書面を送付すると共に、Bさんの性格からすると話し合いが難しい可能性が高いことから、速やかに家庭裁判所へ離婚調停を申し立てました。

調停においてBさんは、担当弁護士の予想どおり、離婚に難色を示し、調停に来ない日もある等、協議は難航しました。

話し合いを続ける中で、Bさんには離婚は仕方ないという考えがあるものの、今の自宅を出ていくと住む場所がないことから、離婚後の生活に強い不安を持っていることが分かりました。

そこで、Aさんが独身時代から所有していた不動産を、離婚後の自宅としてBさんに譲渡する代わりに、離婚に応じてもらいたい旨を申し入れ、粘り強く交渉したところ、Bさんは離婚に応じてくれることとなり、調停離婚が成立しました。

担当弁護士の所感

夫婦間で離婚の協議が難しい場合は、家庭裁判所に離婚調停(夫婦関係調整調停)を申立て、裁判所で話し合いを行うことが考えられますが、調停もあくまで話し合いの手続きであるため、一方が離婚を拒めば、離婚することはできません。
そうすると、離婚訴訟(裁判)で離婚を請求するしかありませんが、裁判になれば追加で時間、費用、労力がかかりますので、話し合いで早期解決できるに越したことはありません。

本件は、法的な権利関係に拘らず、妻側のニーズを読み取り、それをフォローする内容の提案をすることで、離婚の合意を得ることができました。

離婚交渉には、単なる法的知識だけでなく、様々な経験、交渉力が必要になります。ぜひ一度、離婚問題に強い弁護士へご相談ください。

解決期間

1年6か月

   
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