地域の皆様へ

事例27 DVを立証し間接的な面会交流を行うことになったケース

ご相談者様の状況・ご相談内容

男性の離婚ケース

  • 依頼者:Aさん(女性
  • 相手方:Bさん(男性・Aさんの夫

事案

Aさんは夫であるBさんから暴力を受け、子を連れて別居していましたが、離婚を決意したため当事務所へご相談にいらっしゃいました。

夫であるBさんへの恐怖心や嫌悪感から面会交流を拒否していましたが、夫側から面会交流調停を起こされました。

解決内容

AさんはBさんから何度も暴力を振るわれていましたが、Bさんは暴力について否定していました。

      

幸いAさんはBさんの暴力の証拠の数々(過去に受けた暴力による怪我の写真、診断書、暴言を吐いている際の音声データ等)をきちんと記録していたため、それらを裁判所に提出し、夫に対する恐怖心が強いことを訴えました。

裁判所も直接的な面会交流を行うことは困難であるとの判断でしたので、間接的な面会交流(手紙やメールなど)の方法を模索しましたが、審判に移行するほど話し合いは難航しました。

裁判官と調査官の協力の元、試行的な間接交流を行ったり、双方の希望を粘り強く調整することで、最終的には手紙等で間接的な面会交流を進めていくことで合意に至りました。

担当弁護士の所感

  • 面会交流はあくまでも子の福祉が最優先されるため、夫婦間のDVは面会交流を拒否するための理由にはなりません。よって、夫婦間のDVがあるにしても面会交流を完全に拒否するのは難しいのが現状です。
  • 本件では、Aさんに対する暴力が子にとって悪影響を与える可能性があるということを強く訴えた結果、間接的な面会交流を行うことで合意することができました。
    また、裁判所が積極的に関与して双方の意見の調整をしてくれたため、審判ではなく合意という形で解決に至ることができた事案であると思っています。
  • 和解条項には、将来、調停を利用して再協議する旨の条項も入れました。

解決期間

  • 約1年
   
↑ページトップへ