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事例19 ダブル不倫のケースで、ゼロ和解の主張を退け、慰謝料を獲得できた事例

ご相談者様の状況・ご相談内容

女性の離婚ケース

  • 依頼者:Aさん
  • 相手方:Bさん
  • Aさんの夫:Cさん
  • Bさんの夫:Dさん

事案

Aさんの夫Cさんは、知人の女性Bさんとの間で不貞行為に及んだところ、Aさん及びBさんの夫Dさんに、不貞の事実が知られるところとなりました。
AさんCさん夫婦とBさんDさん夫婦は4人で面談し、今後について協議した結果、まずはBさんとCさんが関係を断つことを約束する内容の合意が交わされました。

Aさんは不貞相手であるBさんに対し、慰謝料請求をしたいと考えていましたが、相手方夫のDさんもAさんの夫であるCさんに対し慰謝料請求ができる立場にあったため、慎重にならざるを得ませんでした。

しばらく経ってAさんは、改めてBさんに対し慰謝料請求を行うことを決意し、弊所へ相談にいらっしゃいました。

解決内容

依頼を受けた担当弁護士はBさんへ通知書を出し、慰謝料請求を行ったところ、Bさんに代理人弁護士が就任し、弁護士間の交渉が始まりました。
Bさんの代理人弁護士からは、AさんCさん夫婦とBさんDさん夫婦の間で協議した際に、双方が慰謝料を請求しないことを約束したいわゆる「ゼロ和解」がなされた旨を主張され、当方の請求には応じられないとの回答がありました。

担当弁護士は、AさんCさん夫婦とBさんDさん夫婦の間で交わされた合意は、あくまでBさんとCさんの関係解消を約束した内容にすぎなかったこと、「ゼロ和解」がなされた証拠が存在しないこと等を反論し、裁判も辞さない旨を主張しました。
最終的には、粘り強い交渉が功を奏し、Bさんからまとまった金額の慰謝料を獲得する内容で和解が成立しました。

担当弁護士の所感

ダブル不倫の場合、不貞をされた側の配偶者は、お互いが不貞相手に慰謝料を請求できる立場となるため、両方の夫婦が互いに慰謝料を請求しない「ゼロ和解」が合意されるケースがあります。
もっとも、本当に慰謝料を請求しなくてもよいのか、当事者の意向が曖昧だと、後になってトラブルになるリスクがあります。

「ゼロ和解」を行う際には、慰謝料請求を今後お互い行わないことを、きちんと書面を交わして明示しておくことが重要でしょう。

解決期間

2か月

   
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