弁護士法人名古屋総合法律事務所 岡崎事務所所属の弁護士 大野です。
今回は名古屋家庭裁判所岡崎支部(以下本稿では「岡崎支部」と呼びます)で実施される離婚調停のあれこれについて、弁護士の目線からお伝えしたいと思います。(全5回を予定しています。)
1.そもそも調停って?
本題に入る前に、まずは基本事項をおさらいしましょう。
調停とは、簡単に言うと『裁判所を介して、当事者同士が話合いをする手続き』です。http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_03/(裁判所リンク)
裁判所ときくと当事者同士が熾烈に争い合う裁判をイメージされる方もいらっしゃると思いますが、実際には裁判によらず、話合いで解決するため調停を利用される方は多くいらっしゃいます。※
※調停は今回メインにお話しする離婚以外に、様々な紛争で利用されています。
また離婚についていえば、配偶者が離婚に応じず、話が進まない場合、最終的には裁判で離婚を求めることになりますが、離婚裁判を起こす前に、先に調停の場で話合いの機会を持たなければいけません(調停前置主義、詳しくはこちら)。
したがって、当事者同士で離婚の話合いが進まない場合は、離婚調停※を申し立てることが有力な選択肢となります。
なお調停がどの裁判所で調停が行われるかについては、申立てを受けた相手方の住所地を管轄する裁判所が原則です。
したがってあなたが調停を起こす場合、配偶者の現住所が、岡崎、幸田、安城、碧南、刈谷、西尾、知立、高浜、豊田、みよしのいずれかの地域であれば、名古屋家庭裁判所 岡崎支部にて調停が実施されることになります。
逆に、あなたが上記地域に住んでおり、配偶者から調停を起こされた場合も同様です。詳しくは裁判所ホームページをご確認ください。
2.離婚調停の受付をしよう
ここから岡崎支部での離婚調停についてお話しします。
実際に岡崎支部へお越しいただけると分かりますが、裁判所の建物内には、家庭裁判所のほか、地方裁判所や簡易裁判所等が、同じ建物に入っています。
正確にはそれぞれの裁判所が独立した組織なのですが、市役所の様々な部署をイメージしていただいた方がしっくりくるかもしれませんね。
あなたが離婚調停を申し立てる場合、まずは岡崎支部2階にある「家庭裁判所書記官室」の受付に書類を提出することになります。
調停に出席する際は、毎回この「家庭裁判所書記官室」で受付を済ませることになるので、場所を覚えておいた方がよいでしょう。※
次回は調停当日の流れを中心にお伝えしたいと思います。
それではまた。