離婚を考える際の8つのポイント

離婚を考える際の8つのポイント

離婚を考える際、抑えるべきポイントが8つあります。

(i)相手方が離婚に同意していますか
(ii)未成年の子がいる場合、親権者を夫と妻のどちらにしますか
(iii)養育費をいくらにしますか
(iv)面会交流の方法はどうしますか
(v)財産分与はどうしますか
(vi)慰謝料は発生しますか、発生する場合にはその金額はいくらでしょうか
(vii)年金分割はどうしますか
(viii)婚姻費用はいくらにしますか

の8つです。

(i)離婚の合意

相手方が離婚に同意している場合には、(ii)以下の離婚条件の検討に入ります。

相手方が離婚に同意していない場合には、民法770条1項に定められた離婚原因(①配偶者に不貞な行為があったとき。②配偶者から悪意で遺棄されたとき。③配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。④配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。⑤その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき。)にあたるかどうかが重要になってきます。

(ⅱ)ないし(ⅳ)は子どもに関係するポイントです。

(ii)親権

民法では、親権について、離婚をする際、父母の一方を親権者と定めなければならない(民法819条1項)と定められています。協議が調わないときや、協議ができないときには、家庭裁判所が協議に代わる審判をすることができます。

平成30年の離婚において親権者となった者の割合は、「全児を母」が84.5%、「全児を父」が11.9%、複数の子を父母が分けあったケースが3.6%でした(厚生労働省、平成30年人口動態統計、上巻離婚第10、10表、『親権を行う子をもつ夫妻の親権者(夫―妻)別にみた年次別離婚件数及び百分率』による。)。

(ⅲ)養育費

親権者が定まれば、親権者が養育費を受け取ることになります。

養育費は、標準算定表に従って決められることが多いですが、養育費支払いの終期をいつにするのか、特別の出費があった場合にどうするか等、定めておくことが望ましいでしょう。

(ⅳ)面会交流

面会交流は、別居親が子と会ったり、手紙、電話やSNSなどで交流することをいいます。

面会交流は、離婚後だけでなく、離婚前の別居中も問題となり得ます。父母の協議が調わない場合、離婚の前後に関わらず、家庭裁判所が審判で定めることができます。

(ⅴ)ないし(ⅶ)はお金に関するポイントです。

(ⅴ)財産分与

夫婦が婚姻中に協力して取得した財産を離婚に際し分けることを言います。

離婚までに決める必要はなく、離婚後も、離婚の時から2年以内であれば、請求することができます。夫婦の協議でまとまらない場合には、裁判所に審判を求めることができます。

(ⅵ)慰謝料

離婚原因となった個別の有責行為から生じる精神的苦痛に対する慰謝料と、離婚をすること自体による精神的苦痛に対する慰謝料の二種類の慰謝料があるとされています。もっとも、裁判所は、この二つを明確に区別せず、一括して処理しています。

慰謝料が認められる場合としては、配偶者に不貞があった場合が代表的です。

3年の消滅時効が成立する前に請求する必要があります。

(ⅶ)年金分割

当事者の一方からの請求により、婚姻期間中の厚生年金記録を当事者間で分割することができる制度です。

年金分割の合意をして、年金事務所で手続きをすることで、将来年金受給開始年齢になった際、受給する年金額に変動が生じます。

離婚をした日の翌日から起算して2年以内に請求をする必要があります。

(ⅷ)婚姻費用

離婚届けを提出するまでは、婚姻の効果として、夫婦はその資産、収入その他一切の事情を考慮して婚姻から生じる費用を分担しあいます(民法760条)。こちらも、養育費と同様、標準算定表が広く利用されており、これに従って決めることが多いです。

離婚協議書を作成する際も、調停離婚や裁判離婚をする際も、この8つのポイントが網羅されているか、常に立ち返って確認するとよいでしょう。

以上

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