時効援用とは

時効援用とは

長期間、返済を行っていない債務は消滅時効により、消えているかもしれません。

消滅時効とは、

債権者が権利を行使できるにも関わらず、法律で定められた一定の期間権利を行使しないことにより権利を消滅させる

制度です。

時効にしたい場合は、「時効援用」といって、「時効にします」という意思表示を相手方にすることが必要になります。

また「時効を援用できるようになるまでの一定の期間」には2種類あり

①貸主・借主いずれかが商法上の商人であるか、会社法の会社である→5年
②貸主・借主どちらも商人・会社ではない→10年

です。

当事務所では、ご相談者様のお話を伺い、時効が援用できると考えられる際には、時効援用の意思表示の手続きを行います。

時効が成立していない場合

消滅時効は、債務の最後の返済もしくは借入の時から進んでいきます。しかし、法律で定められていた何らかのアクションを起こすと、時効はストップします。

そして、ストップした時効は、その事由が終了したとき(裁判上の請求によって中断した時効は、裁判が確定したとき)から、改めてその期間が進行します。

時効がストップする要因は、民法147条に3つ定められています。

その3つとは
① 請求(裁判所が関与する形で債権者が権利を主張すること)
② 差押え、仮差押え、仮処分
③ 承認(債務があることを債務者が認めたこと)

です。

時効援用の解決事例

10年以上前から返済していませんでしたが、手紙が届きました。

ご相談者様の状況・ご相談内容

男性

Aさん(30代の場合)
15年前に消費者金融からお金を借りました。
しかし、10年ほど前から返済をせずにいました。
債権譲渡の通知が手元に届き、さらに勤務先に電話があったため、
Aさんは、この債務が時効援用できるかどうか、ご相談にいらっしゃいました。

借金
消費者金融 1社 72万円 延滞期間 13年間
合計 72万円

【解決のご提案】

Aさんの取引履歴を拝見したところ、最終の取引日から5年以上が経過していました。このため、債務は時効消滅しています。相手方に時効援用の通知を内容証明郵便で送りました。

【手続きの結果と費用】

【手続きの結果】
借入先 借入期間 借金
(ご相談前)
借金
(手続き後)
成立した協議の内容
三和ファイナンス(消費者金融) H15~H17 72万円 0万円 最終取引日より5年以上経過により時効消滅
合計 72万円 0万円(過払い金)
【手続きの費用】
費用 支払い方法
着手金 5万4000円 一括払い
実費 1868円
(電子内容証明郵便)
一括払い
   
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